- かたがた
- I
かたがた【方方・旁】※一※ (名)(1)複数の人々を敬っていう語。 あのかたこのかた。 《方方》「御来場の~」(2)あちこちの場所や方角。 ほうぼう。
「みな~にながされ給てかなしきに/大鏡2」
※二※ (代)二人称。 複数の相手を丁寧に呼ぶ語。 本来は複数をさすが, 単数をさす時にも用いられることがある。 あなたがた。 おのおのがた。 《方方》「『~の御名字は』, 『いや, 名もない者でござる』/狂言・入間川」※三※ (副)あれやこれやと。 さまざまに。 いろいろ。II「うれしくも, 哀れにも, ~移ろふ心地して/源氏(紅葉賀)」
かたがた【旁・旁旁】〔「かたがた(方方)」と同源〕(1)いずれにしても。 どっちみち。「母も大病で危篤な容子, ~妹一人に家事を任して置(オク)といふ次第にも参りませんから/緑簑談(南翠)」
(2)その機会にまた。 ついでに。 かつ。「お誘ひ申さうと~御無沙汰見舞を兼ねて/社会百面相(魯庵)」
~以(モツ)ていずれにしても。 どのみち。IIIかたがた【旁・旁旁】〔「かたがた(方方)」の接尾語化〕動作性の意をもった名詞に付いて, 「…をかねて」「…のついでに」などの意を表す。 がてら。「遊び~練習する」「御挨拶(アイサツ)~お願いまで」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.